侍ジャパンU-15代表、悔し涙 開催地いわき代表・黒須大誠の新たな誓い

次なる目標は「高校でも最高の仲間とU-18で、今度は世界一を目指せるように」

 試合直後は悔し涙。閉会式後は「この仲間でできるのが最後だと振り返って、自分の中ではみんなへの感謝の気持ちと寂しい気持ちで自然に涙が出てきてしまった」と頬を濡らした。それも、内容の濃い日々を送ったからだろう。ミーティング後には、2011年まで千葉ロッテや横浜で活躍した清水直行氏が監督を務め、合同練習も行ったニュージーランド代表が最後に「ハカ」を披露。黒須は「最後、ああやってニュージーランドのみんなも国を越して仲良くしてくださって、たくさんの人々に感謝したい。野球というものは、本当に人と人をつなぐものだということが印象に残っている」と話した。

 掲げていた金メダル獲得はならなかったが、新たな目標が明確に芽生えた。

「レベルの高い仲間と出会って、全国のレベルも世界のレベルもわかった。自分はまだまだ。しっかり練習をして、高校でも最高の仲間とU-18で、今度は世界一を目指せるように、これからより一層努力していきたいと思う」

 生まれ育ったいわきで開催されたワールドカップ。地元の期待を一身に背負い、たくましく成長した黒須。次の目標に向かい、走り出した。

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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