千葉ロッテ・石川歩、数字の良化に表れるプロ3年目での進化
1イニングに出す走者数を示すWHIPはパ・リーグ1位の0.97
また、1イニングで何人走者を出したかを示す指標「WHIP=(被安打+与四球)÷投球回数」で見ると、石川投手のWHIPはリーグトップの0.97(2位は福岡ソフトバンク・千賀投手の1.01)だ。パ・リーグの規定投球回数に到達した投手の中で、0点台は石川投手のみ。一般的にWHIP=1.30が平均的な数値と言われ、0点台となると、リーグの中でも特に優れた投手と評価される。
セイバーメトリクスの投手の数値で最もポピュラーとされているのが「QS」(クオリティースタート)。6イニングス以上を投げ自責点3以内に抑えるとつく数値であり、先発投手が勝ち負けに関わらずどのくらい試合を作ったかを示す。石川投手のQS率は82.4%とパ・リーグでは楽天の則本昂大投手の90.5%に次ぐ数字で、北海道日本ハムの有原航平投手と並ぶリーグ2位タイだ。石川投手の過去のQS率を見ると1年目の2014年が56%、2年目の昨年が74.1%と、年々試合を作る割合が増えていることが分かる。
順調に勝ち星を重ねていく石川投手はプロ1年目に新人王を受賞。しかし、これまで主要タイトルには無縁だった。現在は2部門でタイトル争いのトップに立っており、今の調子を続けていけば初めての主要タイトル獲得が見えてくる。シーズン終了後にタイトルを手にしているか、石川投手の投球に注目していきたい。