【U-18アジア選手権】元中日右腕を父に持つ遊撃手がベストナインに 「玄人好み」の好守でV貢献
侍ジャパンU-18代表を支えた中京大中京・佐藤勇基
第11回BFAアジア選手権で侍ジャパンU-18代表が決勝戦で台湾に1-0で勝利し、2大会ぶりの優勝を飾った。無傷の6連勝で、投手陣が与えた点は大会を通じてわずか1点。投手陣もさることながら、遊撃手・佐藤勇基内野手(中京大中京)の守備と小技が光った。佐藤は遊撃手部門の大会ベストナインを獲得。小枝守監督から絶大の信頼を得ていた。
父に元中日投手の佐藤秀樹氏を持つ勇基内野手。今夏の甲子園に出場していない選手ながら、侍ジャパンの遊撃手のレギュラーとして6試合中、インドネシア戦を除く5試合にスタメン出場。内野の要としてチームを支えた。小枝守監督と大藤敏行ヘッドコーチは地区大会から甲子園大会まで試合を細かくチェック。高い投手力を持つチームになることが予想できたため、打力よりも守りのレベルの高い遊撃手を求めていた。甲子園に出場した遊撃手も何人か候補に挙がったが、最終的は佐藤を選出した。
佐藤の抜擢を進言したのは大藤コーチだった。「サードとショート、複数のポジションをできる選手を選定した。全部、甲子園を見たのですが、それを踏まえても(甲子園に出場していない)佐藤が一番、守備がうまいと思った。ハンドリング、肩の強さは玄人好み。地味な選手ではあるけれど、守備では一番良い選手」。同コーチは元中京大中京の監督で教え子には嶋基宏(楽天)や堂林翔太(広島)らがおり、確かな指導力と眼を持つ。現在は同校の教職員で佐藤の担任教諭も務めている。「野球への取り組み、能力、人となりもわかっていたので監督に推薦しました」。小枝監督の意向とも合致した。