今季15勝目の前田健太、苦しい粘投も指揮官「見上げた闘争心を持っている」

5回を3安打6奪三振も3四球で94球「今夜は粘りが求められた」

 16日(日本時間17日)に敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、球団1年目新人では最多となる15勝目(9敗)を記録したドジャース前田健太投手。この日は序盤に球数がかさみ、1点リードの5回を投げ終えて94球で降板となったが、それでも先発としての仕事を果たし、チームを勝利へ導いた。楽ではない投球ながらも粘投した前田について、ロバーツ監督は「見上げた闘争心を持っている」と高評価したそうだ。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」電子版が伝えている。

 5回を投げて3安打6奪三振ながら、3四球を与えた前田は、序盤から球数が増える内容となった。「今夜は粘りが求められた」と指揮官が言うように、苦しみながらも何とか試合を作ることに成功。ロバーツ監督は「ケンタは見ての通り。リズムがいい時は、速球でストライクを奪いながら、スライダーでアウトを奪う。だが、今日は4回まではリズムに欠けていたようだ」と明らかに本調子ではなかったことを認めながらも、「なんとかチームを勝利へ導く道を見つけてくれた。何だかいつもそうしてくれているような気がする」と、開幕から先発陣の屋台骨として働く右腕を褒めたそうだ。

 今季のドジャースは、エース左腕カーショーをはじめ先発投手が次々と負傷して戦線離脱。開幕から前田とともにローテーションを守り続けたカズミアーも先月故障者リスト入りし、生き残りは前田だけとなった。チームはナ・リーグ西地区首位を守っているが、その過程で前田が果たした役割は大きい。今季の前田を象徴するようなこの日の粘投に、ロバーツ監督は「見上げた闘争心を持っている。ケンタは勝者だ」と大きな賛辞を送ったという。

 地区2位ジャイアンツとは4ゲーム差の首位に立つドジャース。今季は残り15試合となる中、前田は少なくとも2試合を投げる予定だ。監督の評価に応える投球で、チームを優勝へ牽引できるか。前田の力量が試される。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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