大谷翔平が放つ圧倒的存在感 2桁勝利&20本塁打超、常識超越した二刀流

優勝がかかった終盤戦はフル回転、大谷が見せた“離れ業”

 二刀流覚醒のシーズン。その成果として、チームに優勝という栄冠をもたらした。北海道日本ハムの先発・大谷翔平投手が28日、埼玉西武打線を相手に9回1安打15奪三振の完封で10勝目。マジック1としていたチームを4年ぶりのリーグ優勝に導いた。

 強打者ぞろいの西武打線を寄せ付けなかった。最速159キロの直球とキレのあるスライダーがさえた。相手のバットが面白いように空を切る。この日は投手に専念。最後まで、エースとしてマウンドを守り切った。「優勝したことがないので」と語り、何よりもほしかった結果。それを今季1番ともいえる投球内容で成し遂げた。

 歓喜の輪の中で、8度、宙を舞った栗山監督。「ピッチング、1回も褒めたことないけど、最高でした」。日頃から大谷には厳しい視線を送っていた指揮官だったが、この日はさすがに賛辞を贈った。

 大逆転での優勝。6月24日には、福岡ソフトバンクに最大11.5ゲーム差とされた。しかし、球団記録を塗り替える15連勝でグングンと上昇。そのチームの中心にいたのは間違いなく大谷だった。7月10日の登板で右手のマメがつぶれ、そこからは打者に専念。バットを握れば類まれなるミート力。芯で捉えればレーザービームのように鋭い当たりが内野手の頭上を越える。記録した本塁打22本。この日の勝利で、2桁勝利、20本塁打という記録を達成した。

 頂点に大きく近付いたのが今月21日からの福岡ソフトバンクとの2連戦。大谷は21日に先発を務め、8回1失点で9勝目。打者としても8番としてオーダーに入った。ヒーローインタビューでは「明日もここに戻ってこられるように」と語った。その宣言通り、翌22日は「3番・DH」で先発出場。4打数2安打で勝利に貢献し、天王山を2連勝という最高の形で終えた。

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