SB工藤監督がシーズンを総括…「ボクがうまく修正できなかった」

投手陣、打撃陣を振り返る…和田は「すべてに学ぶところがあった」

 優勝を逃す中で、昨季とは違う収穫や手応えもあった。先発陣では東浜巨や千賀滉大といった若い力がシーズンを通して力を発揮した。

「昨年の秋季練習からきつい練習だったとは思うが、一生懸命ついてきてくれて、トレーニングの大切さ、体を強くするということをしっかり理解してくれた。先発をやりながらトレーニングを続けてくれた成果がシーズンで出たのではないか。継続力や成果を残したい、勝ちたいという思いが、彼らの成績につながった」

 また、5年ぶりに日本球界に復帰した和田毅が15勝で最多勝のタイトルを獲得。和田一人で10の貯金を稼いだ。

「彼のすべてに学ぶところがあったと思うし、ピッチャー陣の中心としてローテーションも回ってくれた。その中で結果を残し、困った時にもしっかり投げて勝ってくれたというところが大きかった」

 打撃陣では、終盤の9月に柳田悠岐という軸を欠いたことが大きく響いた。それでも現有の戦力でどうにか盛り返す雰囲気は作ることができた。

「みんなが勝つしかないんだという気持ちになってくれたことが、盛り返すきっかけに繋がってくれた。打線が繋がることでまたリズムができて、バランスのとれた打線であったり、ピッチャー陣になれたことが、(日本ハムに)引き離されずに最後まで優勝争いができたというところだと思う」

 8日からは、ホームのヤフオクドームに3位のロッテを迎えて、CSファーストステージを戦う。

「むこうも必死で来る。それよりも自分たちが熱い思いで戦っていくことが大事。短期決戦は何が起こるかわからないが、自分たちがファイナル(ステージ)に行くんだという思いだけは、絶対に負けないように戦っていく」

 3年連続日本一のチャンスは残された。シーズン総括で述べた反省を生かした戦いでロッテを破り、挑戦者として札幌にコマを進めたい。

【了】

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura

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