ソフトバンクにとっての希望の光 柳田が復調気配のマルチ安打

右手薬指骨折から復帰、復活のタイムリーを放った柳田

 土壇場で試合をひっくり返す。頼もしい男の復活が、14日以降の巻き返しにも期待を抱かせた。福岡ソフトバンクが13日、「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」のファイナルステージ第2戦で北海道日本ハムに逆転勝ち。負ければ日本シリーズに王手をかけられていた一戦で、不動の3番打者・柳田が試合を決めた。

 9回1死二、三塁、中堅へ勝ち越しの適時打。ソフトバンクのベンチが歓喜に包まれた。「ポンさん(本多)が点を取ってくれたので、楽な気持ちでいけました。とにかく前に飛ばす。それだけです。すごくうれしかった」。

 この回は1死から死球で出塁した福田が二盗、三盗を決め、マーティンを揺さぶる。四球を選んだ中村晃、本多の左翼への同点適時打、遊ゴロながら、ヘッドスライディングで併殺を逃れ、追加点をもぎ取った内川と、それぞれが集中力を見せて生んだ3得点だった。「みんな最後まで諦めていなかった。それが勝利につながった」と、柳田はヒーローインタビューで頷いた。

 9月1日の埼玉西武戦で右手薬指を骨折。今季中の復帰も危ぶまれていた状況から、必死のリハビリでポストシーズンに間に合わせてきた。ところが復帰はしたものの、千葉ロッテとのCSファーストステージから3試合で11打数無安打。「もう試合に出たくないと思いました」と、歯がゆい日々だった。

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