広島が2連勝、史上初のリプレー検証が勝負分ける エルドレッドは2戦連発
日本S史上初のリプレー検証で判定覆り決勝点、日本ハムはミスで崩れる
広島が23日、日本シリーズ第2戦で日本ハムに5-1で快勝し、本拠地マツダスタジアムで2連勝を飾った。同点の6回に日本シリーズ史上初のリプレー検証で判定が覆り、決勝点を奪取。エルドレッドの一発も飛び出すなど一挙4点を奪い、流れを引き寄せた。先発・野村は6回1失点とゲームを作り、救援陣も好投。本拠地2試合で快勝し、32年ぶりの日本一へ大きなリードを持って、25日の第3戦から敵地・札幌ドームに乗り込む。
広島は初回、1死一、三塁で松山が日本ハム先発・増井の高めに浮いたスライダーを捉え、痛烈なライナーを右翼へ運んだ。しかし、近藤が前進してきてキャッチすると、本塁へレーザービーム送球。タッチアップした菊池はタッチアウトとなった。
それでも、2回には無死一塁で小窪がフルカウントから増井の直球を捉える。右中間を真っ二つに破る二塁打。一塁走者のエルドレッドが激走で一気に生還し、2夜連続の先制点を奪った。
先発・野村は3回まで無失点も、4回に同点に追いつかれる。4回2死一、二塁のピンチで8番・大野を二ゴロに打ち取ったが、当たり損ないの打球に菊池が合わせられず。ボールはライト前に抜け、記録はエラー。名手のまさかのミスで二塁走者の中田が生還した。
しかし、同点の6回、試合は思わぬ形で動く。広島は先頭の田中がレフト線への二塁打で出塁。続く菊池は2ボール1ストライクで、バントの構えからヒッティングに出た。強引にレフト前に運び、二塁走者の田中が三塁を回る。しかし、レフトの西川が本塁に好返球。1度はアウトと判定された。すると、緒方監督がビデオ判定を要求。リプレー検証の結果、判定はセーフに覆り、勝ち越し点が入った。マツダスタジアムは大歓声に包まれた。
これで動揺したのか、続く丸のバントを処理した増井の一塁への送球がそれて、二塁走者の菊池が生還。増井は続く松山をライトフライに打ち取ったところで降板となった。広島打線は手を緩めず、2番手・鍵谷の暴投で丸が三塁に進むと、鈴木はセンターへ犠飛。続くエルドレッドはレフトへ特大の一発を叩き込み、この回4点を勝ち越した。
7回は今村、8回はジャクソンが好投。9回は守護神・中崎が2安打を許しながらも、代打・大谷を空振り三振に仕留めるなど踏ん張り、前日に続いて「勝利の方程式」も機能。日本ハムに反撃を許さず、そのまま5-1で快勝した。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count