現役時代はうなされる夜も 「野球嫌い」の元日ハム選手が野球で得る「幸せ」

休みは1日中テレビで野球観戦、趣味のウォーキング中も頭の中は野球で一杯

「打ったね。そんなのもあった。それで(全盛期が)終わっちゃったなぁ?(笑)」と謙遜するが、1992年にはオールスターに出場するなど、長打と強肩でチームの勝利に貢献した。同時に、10年の現役生活中には思い通りの成績が残せないことも多く、「よう夢も見ましたよ」と言う。

「走っても全然ベースに届かないの。走っても走ってもたどり着かなくて、夜中にうなされた。車のブレーキが壊れる夢も見たね。ハッとして起きちゃうんだよ。選手の頃はよく見てたけど、辞めたら見なくなったなぁ。野球がなかったら楽だっただろうなって思うこともあったよ。『なんでこの世に野球ってあるんだろう?』って」

 そんな中島に典型的な休みの過ごし方を聞いてみると……。

「夏は朝から高校野球見て、昼はメジャーリーグ見て、夜はナイター見て。女房が『ずっと見てんだね?』って呆れてね(笑)。テレビで野球がついていると落ち着くんだよ。野球がそこにあると」

 やっぱり野球から離れられない。

 趣味のウォーキングに出掛けても、「考えていることの4分の3は野球のこと」。徳島で試合がある日は1時間半、休みの日は2~3時間をウォーキングに費やしながら、戦略について考えをまとめ、チーム改善のためにアイデアをひねり出し、選手とのコミュニケーションの取り方に思いを馳せる。

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