サヨナラ満塁弾の日ハム西川、お立ち台で絶叫 「全員で広島行くぞー!」

打席の前まで打率1割も劇的弾、「打席まで送り届けてくれた監督に感謝しています」

 日本ハムは27日、広島との日本シリーズ第5戦で5-1で劇的なサヨナラ勝利。試合を決めたのは、直前の打席まで4打数無安打の西川のバットだった。

「頼むから行ってくれと思いました」

 1-1の9回2死満塁。広島のクローザー・中崎の高めのストレートをとらえた。打球は打った瞬間にスタンドインと分かる勢いで右翼席へ。割れんばかりの大歓声が札幌ドームに響いた。ヒーローインタビューで西川は「僕も何が起きたかわからないくらい興奮してます」と振り返った。ホームインすると中田らチームメートと抱き合った。日本シリーズサヨナラ満塁弾は92年のヤクルト杉浦が記録している。

 目の前で岡が死球を受けた。両軍がベンチから飛び出し、乱闘寸前の騒ぎに。西川はネクストバッターズサークルで燃えていた。「岡さんがああいう形でデットボール受けて燃えるものがありましたし、チャンスで打てなかった自分を打席まで送り届けてくれた監督に感謝しています」。期待に応えた。

 この打席の本塁打まで、20打数2安打、打率1割と低迷していた。「諦めずに城石コーチと練習を続けてきた結果、こういう良いところで打てたので少しでも恩返しができたかと思います」と付きっきりで指導をしてくれた城石憲之1軍打撃コーチの名前を出して、感謝した。

 第6戦は舞台を広島に移す。これで今年の札幌ドームでの試合は終了となった。駆けつけたファンへ「自分にとってもファンにとっても最高の形になったと思います。4万人のファンのみなさん、全員で広島に行くぞー!」と声のトーンを上げて、インタビューを締めくくった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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