巨人指名の友にかけた言葉 1年夏から甲子園に立ったバッテリーが描く未来

2人の球児が迎えた転機、分かれた進路と交わした約束

 2年前の夏。東京・二松学舎大付属の2人は甲子園にその名を刻んだ。2014年夏。東東京大会の決勝戦に過去10度も進出しながらも手が届かなかった甲子園の舞台。悲願の夏の初出場をたぐり寄せたのは1年生バッテリーだった。

 6回途中から登板した大江竜聖投手は延長10回まで1失点の力投。3点を追う7回に今村大輝捕手が3ランを放つなど、ルーキーたちが躍動し、名門・帝京を振り切った。甲子園でも1勝を挙げ、大江、今村は3年生になった今夏までバッテリーを組んだ。

 2人の呼吸は抜群だった。捕手の今村は「大江が次に何(の球種)を投げたいか、わかっています。あいつの顔を見ればわかります」と調子を見抜く。大江も全幅の信頼を置いていた。私生活もともに過ごす時間が長く、互いの習慣も理解。細かいところまでお見通しだった。大江が抑えて、今村が打って、リードして勝つ。この夏、甲子園には届かなかったが、関東一と強い東東京2強時代を形成していった。

 そして、大きな転機を迎えた。

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