西武は9人戦力外 画面から消える投手、FAからテスト入団の36歳も1年で…

「元メジャー」の台湾人右腕も期待に応えられず

○宮田和希(戦力外)
プロ8年目。通算35試合に登板。1勝0敗0セーブ1ホールド、防御率4.31。今季は6月末に左肘の手術を受け、登板なしに終わった。

 2014年から頭角を現し、15年には念願のプロ初勝利。今季はさらなる飛躍が期待されたが、左肘尺骨神経移行手術のリハビリに費やすだけの結果に。一度もマウンドに上がることなく戦力外を通達された。

○フェリペ・ポーリーノ(契約解除)
入団1年目。9試合に登板、8試合に先発。0勝6敗、防御率4.70。

 クリーブランド・インディアンスからシーズン途中の5月31日に加入。来日初登板の試合では、勝敗こそつかなかったが5回4安打2奪三振1四球2失点(自責0)と好投。ローテーション入りに期待が高まったが、結局、日本の野球に対応しきれずウェーバー公示となった。

○エスメルリング・バスケス(契約解除)
入団2年目。53試合に登板し、3勝1敗15ホールド、防御率4.24。今季は19試合6ホールド、防御率5.51。

 昨季の成績が評価され、2年目の今季は豪速球リリーバーとして、より重要なポジションでの起用が期待されが、精彩を欠き、3年目の契約延長とはならなかった。

◯C・C・リー(契約解除)
入団1年目。18試合に登板し、0勝0敗1ホールド、防御率6.48。

 2014年にインディアンズでメジャー初勝利を挙げた速球派右腕に、西武首脳陣はシーズン前からセットアッパーとして多大な期待を寄せたが、期待外れに終わった。

 西武の今季チーム成績は619得点、128本塁打、打率2割6分4厘。得点はソフトバンクに次ぎ、日本ハムと並んでリーグ2位タイ、打率もトップの日ハムの次に高い数字となった。さらに、本塁打数はリーグトップと、打線に関しては優勝争いをしても決して不思議はない。となると、やはり一番の課題は、昨季同様、投手力だろう。今季は先発の柱として期待された十亀剣、野上亮磨が揃って不調、さらにエース岸孝之、菊池雄星が途中ケガで離脱し、フル稼働できた先発陣がいなかった。加えてクローザーの高橋朋己が左肘内側側副靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、来季も復帰は難しい。来季へ向け、先発、中継ぎ、抑え、すべてのポジションで再建が求められる。

 絶対的エースの岸がFA行使したことで、その動向によっては、来季はさらに厳しいシーズンになることも予想される。黄金期のメンバーの一人・辻監督を招聘し、常勝のメソッドは注入されるか。4年連続Bクラスの屈辱だけは、何としても避けたいところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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