FA移籍する選手は「裏切り者」なのか? 元捕手が“選手側の見解”綴る

「ほとんどの選手はFAで移籍する人間に対して裏切り者と思ってない」

 FA選手の去就が続々と決まる中、星は「FAで移籍する選手は裏切り者なのか」と問題提起。「きっとほとんどの選手は、FAで移籍する人間に対して、裏切り者と思ってないと思います」と自身の考えを綴った。

 その理由として「裏切り者」と考えたところで何もプラスにならないこと、移籍した選手と対戦することや「空いたポジション」をチーム内で争い埋めていくことが新たな競争につながることなどを挙げており、FA選手に対して時に周囲から沸き起こる「攻撃的な感情」に否定的な考えを示している。

 今回は同じ西武に所属した岸が楽天に移籍することを決断。後輩投手やその他のFA宣言選手の決断を尊重する姿勢を見せ、ブログで「実際プレーする選手は移籍する人間に対して裏切られたと言う気持ちはないという事、もしそれに似た感情があったとしても、それは裏切りではなく、自分を向上させるきっかけを作ってくれた人と思える人間でありたいという事」を伝えたかったとしている。

 星は2013年オフに当時チームメイトであり、同年代の片岡治大内野手が巨人にFA移籍した際にもブログを更新。「彼のこの決断は、そう簡単なものではないと思います。新たな環境に自ら飛び込むのは、かなりの勇気がいるのは間違いありません。それに、FAという権利は誰もが取れるものではなく、長い年月を経てやっと勝ち取ることのできるもの」と綴り、大きな決断を下した戦友にエールを送っていた。

 FAでチームを去る選手は「裏切り者」なのか。周囲の見方は様々であり、ファンにとってはその選手に対して愛情が深ければ深いほど、ショックも大きいだろう。今回の星も「誤解を招いてしまうかも」と周囲に配慮しつつ、慎重に言葉を選びながら自身の思いを綴っていた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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