3割25発 巨人・村田復活の陰にあった現実を受け入れる覚悟

内田打撃コーチの教えもきっかけに、練習で意識したこととは…

 首位打者を取った坂本勇人にも共通する打撃意識。内田順三打撃コーチから「練習では苦しく打ちなさい」と教えられたことをきっかけに、豪快に気持ちよくなるような打撃練習はしていない。

 やみくもにスイングをするのではなく、ボールを引きつけ、極端にいえば窮屈に振る。反対方向へ打つ意識を体にすりこませた。打席で追い込まれてもライト前へヒットを打てるようになり、弱点が減っていった。失投も逃さなくなく、率も本塁打も上がるという効果が出た。

 36歳のシーズンながら143試合に出場。ベテラン内野手は輝きを取り戻しつつある。1軍経験のあまりない若手とのレギュラー争いという状況から這い上がった。この屈辱ともいえる境地を村田は「自分が作った状況」と受け入れることができたのも大きかった。

 プライドが進歩を邪魔する時もある。現実と向き合うことができたからこそ、状況を打破できた。来季、さらなる飛躍を期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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