レンジャーズのダルビッシュ放出、現実味はあるのか…地元記者の見解は?
チーム残留なら「今年の10月とは異なった投球を」
「どちらかと言うと、彼を手放して何も受け取らないよりは、トレードに出して有望株を何人か獲得したほうが良いと思う。多くの球団はこの考えに同意すると思う。なぜなら、トレード期限での選手加入は、チームを変えるからね。オフシーズンに彼をフリーエージェントとして放出するのではく、何かを得るべきだ」
ダルビッシュがシーズン後に契約満了でFAとなれば、争奪戦に発展することは必至。再契約できなければ、レンジャーズは日本人右腕を“無条件”で手放すことになる。再契約できたとしても、争奪戦で条件が跳ね上がる可能性が高い。ただ、7月のトレード期限までに優勝を争っているチームなどに放出すれば、代わりに若手選手を獲得できる。そのほうが理に適っているというのだ。
コール・ハメルズとダルビッシュの実力者2人が先発ローテの1、2番手を務めるレンジャーズ。ただ、3番手以降はやや力が落ちる。トレードでの獲得が噂されていたクリス・セールはレッドソックスに移籍し、先発投手の補強は進んでいない。ゴセリン氏はラジオ番組の中で、リーグ制覇に必要なこととして「投手そして投手、やはり投手だね」と強く訴えたという。
「レンジャーズは3番手、4番手そして5番手の先発投手をアップグレードする必要がある。ポストシーズンでは、コール・ハメルズとユウ・ダルビッシュがエースのような投球をしなければならない。今年の10月とは異なった投球をね」
チームが来季も好調を維持すれば、世界一のために必要不可欠なダルビッシュのトレード期限での放出は現実味が薄くなる。チームに残った場合は、プレーオフでの好投が求められる。ブルージェイズと激突した昨年の地区シリーズでは、第1戦でハメルズが4回途中7失点と炎上。さらに、第2戦のダルビッシュも5回5安打5失点と打ち込まれ、3連敗で敗退となった。「エース」として、来季、同じ過ちは許されない。
レンジャーズのユニホームを着て世界一を目指すことになるのか、それとも違うチームに求められて移籍し、躍進に貢献するのか。地元でも背番号11の去就への注目が高まっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count