レ軍退団の上原に地元紙が惜別コラム「ウエハラなしでは13年WS制覇なかった」

来季はフェンウェイパークでカブス戦開催「コウジにスペシャルな計らいを」

 また上原が13年の世界一に不可欠な存在だったこと、同僚やファンも慕われていたことなども紹介。「レッドソックスはウエハラなしに2013年ワールドシリーズを優勝することはほぼ間違いなくできなかった」、「彼はチームメートにも人気があった。言葉の壁をはねのけ、クラブハウスの文化で重要な存在となった」、「ファンのお気に入りの選手だった。88マイル(141キロ)のファストボールか姿を消すスプリットのいずれかを投げるのを見るのが楽しみだった。そして、デビッド・オルティーズが彼を肩に抱きかかえるとみんな幸せな気持ちで家路についた」などと評し、報道陣にもビールを振る舞ったエピソードも伝えている。

 今オフ、レッドソックスと再契約に至らなかったことについても「友好的」な退団であったとし、ここ2シーズン連続で故障者リスト(DL)入りしたこと、ボールの質が若干低下していること、来季の起用法に関してやや制限する必要があることなどから「現時点で彼にはナショナル・リーグはパーフェクト」と分析している。

 記事の中では、レッドソックスが来年4月28日にフェンウェイパークでカブスとの3連戦を迎えることも紹介。かつてレッドソックスで辣腕を振るったカブスのセオ・エプスタイン副球団社長やエース左腕ジョン・レスターにとって凱旋試合となるが、「水曜日にカブスと正式契約したコウジ・ウエハラにも何かスペシャルな計らいがあることを願っている」と“要望”。記事の最後でも「ウエハラはハイレベルの投球を見せ、多くの友人を作り、1度優勝を果たした。ボストンには打ち壊せないレガシーが存在する。4月にもう一度、ファンが彼に声援を送ることを楽しみにしている」と締めくくっている。

 4年の間、本拠地で大声援を送られ、存在感をいかんなく発揮した右腕。名門球団の歴史にその名を刻んだ41歳の新たな挑戦は、古巣のファンも注目しているに違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

CATEGORY