幾多の故障乗り越え1786日ぶり勝利…2017年は完全復活を期すヤクルト由規

ドラ1入団も故障続きで育成契約に、支配下勝ち取り“再ブレーク”が期待される右腕

 2017年は2年ぶりのリーグ制覇を目指すヤクルト。昨季5位に終わったチームと共に、今季中の完全復活を期待されるのが、プロ10年目のシーズンを迎える由規だ。

 2007年の高校生ドラフトで1位指名された右腕は、2010年に12勝(9敗)をマークしたが、翌11年9月に右肩を痛め、13年には右肩のクリーニング手術を受けた。度重なる右肩故障に加え、12年3月には左膝を剥離骨折するなど怪我に苦しんだ。昨季から育成契約となったが2軍で成績を残し、7月5日に支配下選手として再契約。幾多の困難を乗り越え、7月9日の中日戦(神宮)で1771日ぶりに1軍のマウンドに上がった。

 復帰戦は6回途中10安打6失点で黒星を喫したが、7月25日の中日戦(ナゴヤドーム)で5回1/3を4安打2失点と好投。1786日ぶりの白星を手にし、支えてくれた人たちへの「恩返し」を誓った。

 昨季は5試合登板し、2勝3敗、防御率4.56の成績を残した。代名詞だった剛速球は最速151キロ。右肩を痛める前の2010年に見せた日本人最速161キロ(当時)のような剛速球はないが、スライダーなど変化球を低めに集める新たな投球スタイルを確立した。

 昨季は中10日以上の登板間隔が空けられたが、今季は先発ローテーション入りを目指す。故障からの完全復活を目指す右腕の姿は、昨シーズン5位と低迷したチームの力となるはずだ。並々ならぬ意気込みを持つ背番号11の復権に期待したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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