「代打の切り札」が“提言” 世界一奪還へ、最後のピースはイチローと新井!?
重圧がかかる代打の仕事、イチローと新井がいれば「相手は怖い」
「イチローさん。絶対にイチローさんが必要。代打にもハマるから、イチローさん、新井さんが必要です。そうすれば、内野は内野で締まるし、外野は外野で締まる。右の新井さん、左のイチローさん。そこにもう1人、青木というメジャーでプレーしているバッターがいるのは大きいと思います。
西武で活躍後、2012年は巨人で「代打の切り札」として日本一に大きく貢献したスポーツコメンテーターの石井義人氏【写真:岩本健吾】
WBCでは、中田や筒香であっても、そんなにホームランは出ないと思う。となると、つなぐ野球になっていく。1つ1つの場面でプレッシャーがかかります。そういう時に周りを見えるような経験のある選手が、今のメンバーではいない。プレッシャーにやられたら、終わってしまう。イチローさん、新井さんを入れたほうが締まる。相手は怖いですよね、その2人が代打でいたら」
イチローについては当然、本人とマーリンズの意思が重要になるため、小久保裕紀監督が望んでも実現するかは分からないが、石井氏はあえて“レジェンド“の代表復帰を訴えた。
国際大会での経験はない石井氏だが、「切り札」として代打で出ていく難しさは誰よりも分かっている。巨人では、短期決戦のクライマックスシリーズで、厳しい重圧の中、結果を残してきた。
「いきなり出て行ったら、空気に馴染めない。しかも、相手投手がクローザーだったりセットアッパーだったりしたら、結果を出すのは本当に厳しい」。経験の少ない若手であれば、体が動かなくなってもおかしくない。「例えば広島の鈴木誠也が選ばれていますが、初めて代表に入って、いきなり『代打で打ってこい』というのは無理な話だと思います」。だからこそ、経験豊富な大ベテランが必要だという。
「やはり新井さんのような人を入れないと。主力となる選手が若すぎるので、いずれにしても、1、2人はベテランを入れないと。最悪、野手と投手で1人ずつでもいいので。今のこのメンバーを見ると、苦戦した時に厳しそうです。ピッチャーも上原(浩治、カブス)さんが入っていれば別でしたが、少なくとも兄貴分な存在で若い投手コーチが必要だと思います」
最終ロースターは近日中に発表される見込み。小久保裕紀監督は試合を決めるための「切り札」を選出するのか。大きな注目が集まるところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count