ホークスV奪還の鍵に? 先発か救援か― どうなる27歳右腕の起用法

救援で42回1/3を投げ、防御率1.28、6四球の好成績

 先発陣の顔ぶれを見てみよう。まず、昨季最多勝と最高勝率の2冠に輝いた和田毅、2年連続2桁勝利をマークした武田翔太、先発転向1年目で12勝の千賀滉大の両右腕、そして外国人の最多連勝記録を持つバンデンハークがいる。この4人が先発ローテの軸となるだろう。

 これに続くのが、中田賢一、東浜巨の2人。さらには、復活を目指す摂津正や大隣憲司、右肩手術からの復活を目指している松坂大輔といった実績十分の投手、またドラフト1位ルーキーの田中正義や、昨季のドラ1の高橋純平、一昨季のドラ1の松本裕樹という若手投手たちもいる。顔ぶれ、層は厚いだろう。

 一方でリリーフ陣である。守護神のサファテは盤石。スアレスがセットアッパーに入ることも、ほぼ確実だ。この助っ人外国人に続くのが、五十嵐亮太、森唯斗の2人。ただ、ともに昨季は不調に終わっており、再度のアピールが必要となるだろう。飯田優也や寺原隼人、加治屋蓮、岡本健といった面々もいるが、客観的に見れば、リリーフ陣の方が手薄な印象が強くなる。

 このリリーフ陣に岩嵜が入ると、より相手にとっては脅威となるだろう。150キロを超える真っ直ぐを持ち、昨季の救援時は42回1/3で6四球と四球から崩れることも少ない。昨季の救援での防御率は1.28と安定感は抜群だった。

 岩嵜自身も昨季の経験から、リリーフへのモチベーションを高めている。パ・リーグの覇権奪還、そして、2年ぶりの日本一へ。工藤公康監督はいかなる決断を下すだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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