オリックス甲子園準V右腕が「理想と現実が全く違う1年」でつかんだもの

「分かってはいたけど、想像以上」…佐藤世那が痛感したプロのレベルの高さ

 今季、プロ2年目を迎えるオリックス・佐藤世那投手はルーキーイヤーの反省を踏まえ、充実の秋を送った。今シーズンの1軍デビューを目指し、2度目のキャンプに挑む。

 あっという間に過ぎた2016年を「理想と現実が全くもって違う1年だった」と振り返った。

「結果、数字もそうですけど、空振りと取りたいところで取れないとか。1球、甘く入ったら痛打されるとか。分かってはいたけど、想像以上でした」

 こう抑えよう、こうやって空振りを奪おう――。レベルが格段に上がることは分かりきっていたことだが、高校野球でできたことができなかったという。

 ストライクゾーンにも苦しんだ。高校では主審の手が上がっていたコースに投げても、プロでストライクとコールされることはなかった。「ストライクゾーンが1つ狭いだけで崩れてしまう自分がいた。なんか、すごいモロいなと感じました」。そして、高校では振ってくれていた武器のフォークがプロの打者の眼では簡単に見逃されたり、ファウルにされたりした。

「高校にはなかった苦しさというか。次、何を投げればいいのかなと迷う時が何回かありました」

 リリースの感覚もおかしく、納得いくボールを投げられたなかったという。直球もフォークも球速が落ちた。

「投げてもバチンという感覚がなかったんですよ。たまに1球、パチンといって、『うわ、今のいい』というのがあるんですけど、それが続かない。全部、合ってない、合ってないと感じて投げていました」

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