上原、菅野、ボルダリング!? 「勝負の年」楽天・美馬の新たな取り組み

リリースポイントを前に…美馬がヒントを得た2人の投手

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楽天・美馬学【写真:荒川祐史】

 これまで足の踏み出し幅は6足分だったが、半足から3/4足伸ばし、7足弱ほどになった。投手にとって、半足以上前に踏み出すことは大きな変化。「最初は全然ダメで、身体がポーンって飛んじゃう感じでした」と笑うが、今では下半身でマウンドを押しながら踏ん張るイメージで踏み出し、上半身にしっかり力が伝わる感覚が生まれた。

 球持ちを長く、リリースポイントを前に出す取り組みでは、2人の投手から刺激を受けた。巨人の菅野智之、そして今季からカブスに移籍した上原浩治だ。菅野とはハワイの自主トレ場所が同じで、初めて間近でキャッチボールする姿を見た。

「菅野君、すごくリリースが前なんですよ。どうやってそこで(球を)離しているんだろうって不思議なくらい。なんであんなに長く球を持っていられるのか。今まで見たことないですよ。すごい。僕もリリースを前にしたいと言いながら、どうすればいいのか、あんまりイメージがついていなかった。でも、ハワイで菅野君を見て『ああ、こういう感じなのかな』って思うところがありましたね。

 不思議なんですよね。テイクバックした時にボールを持つ手が低い位置にある。みんな大抵テイクバックで腕が高く上がるんですけど、菅野君はコンパクトで低い。上原さんに近い投げ方に見えましたね」

 メジャー屈指の救援投手となった上原とは、日本での自主トレ場所が一緒だ。並み居るメジャーの強打者を退ける右腕には、キャッチボールで驚嘆させられた。

「上原さんの投げ方を見させてもらって、キャッチボールでフォークがあんなに落ちる人初めて見ました。コントロールが本当にすごい。上原さんは歩幅があまり出ないけど、リリースは前なんですよね。聞いてみたら、指の力がポイントだって仰有っていた。菅野君も指の力を鍛えていると言っていた。だから、今年は指を意識して鍛えるようにしています」

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