藤浪、WBC直前にブルペンで“異例”調整 「キャッチボール程度の感覚」で165球

6割程度の力で165球、「ブルペン登板というレベルの話ではない」

 3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて宮崎で強化合宿を行っている野球日本代表「侍ジャパン」は26日、KIRISHIMAサンマリン宮崎で4日目の練習を実施。前日の練習試合・ソフトバンク戦で中継ぎとして1イニングを投げた藤浪晋太郎投手がブルペンに入り、「キャッチボール程度」の力で165球を投げた。

 当初はブルペン入りの予定がなかった藤浪だが、「(練習での)キャッチボールが良くなかったので」とスケジュールを変更。WBC仕様のマウンドが空いていなかったため、“国内仕様”のマウンドで投球練習を開始した。

 6割程度の力の入れ具合で、フォームのバランスなどを確認しながらあらゆる球種を交えてボールを投じた。途中、何度も首をかしげる場面も。「(阪神での)キャンプ中は感覚が良かったんですけど、こっち(侍ジャパン)に来て疲れとかもあっていい感覚ではなかった。昨日の登板でも気に入らない部分が多くて、修正したくて」。前日に3番手で救援登板し、1イニング15球を投げていたが、ブルペンでの投球数はどんどん増え、165球に達した。

 6割程度の力とはいえ、シーズン中にも登板翌日に「(ブルペンで)165球という数はない」という藤浪。ただ、25日はシーズン中のように先発ではなく中継ぎでの登板で、この日の投球練習も「(力の入れ具合は)ブルペン登板というレベルの話ではない」と表現する。

「キャッチボールの延長というか、傾斜を使ったキャッチボール程度の感覚。165球投げた、という感覚はない」

 こう振り返ったが、WBC開幕を目前に控えて、まさに“異例”の調整。侍ジャパンでは「与えられた役割を全うしたい」と話す右腕が、投手陣の切り札になれるか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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