侍Jエース菅野が“日本ブランド”を世界に発信「日本の投手は世界クラス」

世界を意識した投球目指す「そういう目的も大事だと思う」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド初戦(7日)でキューバと対戦する侍ジャパンは6日、東京ドームで前日練習を行った。練習後に公式会見に臨んだ菅野智之投手(巨人)は、単に勝利を狙うだけではなく、“ジャパニーズ・ピッチャー”の質の高さを世界に向けて発信する目的も語った。

 同時通訳用のイヤホンを耳に付けるという国際大会ならではのスタイルで臨んだ公式会見で、侍ジャパン投手陣の要でもある右腕は、勝利の先にある目的を語り始めた。

「日本のピッチャーは世界クラスだと世界に発信できるいいチャンス。しっかり先発が試合を作ればチームの勝利は近づくと思う。役割を果たして、今いるピッチャー陣でしっかり勝てるようにやっていきたいと思います」

 課題とされてきたWBC球への適応を見せる投手陣は、WBC本番前に戦った強化試合5戦で好パフォーマンスを披露。小久保裕紀監督は「投手力の高さ。勝ち上がっていくには、そこしかない」と語るほどの手応えを感じている。指揮官が得た好感触は、投手陣自身もまた感じていることなのだろう。試合に勝つことだけではなく、日本投手陣の質の高さをアピールすることも、貪欲に求めていく。

 現在のメジャーリーグに目を向けてみても、田中将大(ヤンキース)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)、岩隈久志(マリナーズ)、前田健太(ドジャース)、上原浩治(カブス)、田澤純一(マーリンズ)ら、投手陣は第一線で活躍中。日本人投手の質の高さは広く知られているが、今回の侍ジャパン投手陣にはメジャーリーガーは含まれていない。だからこそ、WBCでクオリティの高いピッチングが披露できれば、“日本ブランド”の格は一段上がるはずだ。

 世界を意識した発言の意図を問われた菅野は「そういうモチベーションを持った方が、いいパフォーマンスにつながる。そういう目的も大事だと思う」とキッパリ。大舞台で臆することなく、ハイレベルのパフォーマンスを披露するために、自身を含めた投手陣を鼓舞した。

 2大会ぶりの世界一奪還を目指す日本のエースが、どんな投球を世界に見せつけるのか、注目だ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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