「日本でプレーできれば最高」 WBCの現実的側面、各国選手の“就活事情”
NPB希望者も―WBCが持つもう1つの意味、アジアで契約機会うかがう各国選手たち
決勝ラウンドへの進出を懸け、日本、キューバ、イスラエル、オランダの4チームが火花を散らす第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンド・プールE。ネット裏にはメジャーやNPBのスカウト陣が大挙し、選手に熱視線を送っている。過去3大会を振り返ってみても、青木宣親(アストロズ)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)ら、WBC参戦後に戦いの舞台をメジャーに移した選手は多い。
もちろん、メジャーを目指す日本人選手にとってWBCは絶好のアピール機会だ。それと同時に、日本や韓国、台湾のプロリーグに戦いの場を求める海外選手にとっても、またとない“ショーケース”の場。特に、まだ今季の所属先が決まっていない選手は、WBCでスカウトの目に留まれば、開幕後もしくは来季の補強有力候補となり得る。
13日にイスラエル戦で快投したオランダ代表の先発ジャージェンスも“就活”組の1人だ。1次ラウンドから4連勝のイスラエルを相手に、6回を74球、5安打5奪三振無四球で1失点。12-2と8回コールドでの大勝を呼び込んだテンポいい投球に目を引かれた人も多いだろう。今大会では、これまで2試合に先発し、合計9回を8安打3四球9奪三振、防御率3.00の成績だ。
「イスラエル戦の投球がいいアピールになることを願っているよ。日本でプレーをしたいと思っているんだ。去年プレーした台湾は怪我もあって、シーズン途中で離れることになった。だから、11月にあった日本との強化試合は久々のマウンドだった(4回2/3を4安打4失点)。今回は100パーセントの状態ならば、どれだけのパフォーマンスが出せるか、しっかり見せられたと思うんだ」