侍・菅野、「人生かける」エースの81球「凄い最高の経験になった」

メジャー相手に6回3安打1失点(自責0)の快投「自分の野球人生でプラスになる」

 野球日本代表「侍ジャパン」は21日(日本時間22日)、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝(ドジャースタジアム)で米国と対戦。1-2で敗れ、2大会連続で準決勝敗退に終わった。先発のエース・菅野智之投手(巨人)は6回を6奪三振1四球で3安打1失点(自責0)。4回に名手・菊池涼介内野手(広島)のエラーから唯一の失点を喫したが、メジャーリーガーに互角以上に渡り合った。試合後、右腕は「自分の野球に関する全ての中で、凄い最高の経験になった」と振り返った。

「ニッポンのエース」のプライドを、ロサンゼルスのマウンドに記した。運命の日米決戦のマウンドを託された背番号11は6回3安打1失点と快投。「こういう大一番で、自分の力をしっかり発揮できたということは自分の野球人生でプラスになっていくと思う」と胸を張った。

 エースの称号を担う者として、並大抵ではない覚悟を抱いていた。「人生かけるくらいでマウンドに上がった」。その思いは、未知なる重圧となり、右腕を襲った。「いつ以来ですかね、これだけ緊張して試合をやったのは」と振り返った。

「今日は大事な試合とみんなわかっていたと思うし、自分も重々理解していたつもり」。だからこそ、気を付けたのは「立ち上がり」だった。「独特の今まで味わったことのない雰囲気。なんとなく試合に入らないように」と、慎重かつ大胆にメジャーの強打者に挑んだ。

 雨中の登板。「粘土質で滑りやすく、初回はコンタクトが難しかった」と言いながら、スライダーの曲がり幅が大きいWBC球を考慮し、カットボールを多投。「(捕手の小林)誠司と話し合って、ほぼ完ぺきに意思疎通できたと思う」と振り返った。

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