ロッテドラ1佐々木ローテ当確ならず 求められる闘争心「打者と戦ってない」

7回途中1失点もローテ当確ならず、伊東監督「内容から見てどうか」

 ロッテのドラフト1位ルーキー・佐々木千隼投手が22日、オープン戦・中日戦(ZOZOマリン)で6回1/3で88球を投げ、4回1失点(自責0)と好投したが、開幕ローテの当確ランプは灯らなかった。4度目のオープン戦登板となった試合後、伊東監督は「それは出せない。1失点で収まったが、内容から見てどうか」と不満を漏らした。

 イニングの先頭を4度出塁させ、4四球を出した。3回の1失点はゲレーロの左犠飛だが、スライダーが甘く入り、結果オーライで抜けていれば傷口を大きく広げていた。元々直球はシュート回転するが「自信のなさなのか、左打者へのカウント球が取れず、懐の球がシュート回転して、右打者のバッターボックスの方まで行っていた」と伊東監督は指摘した。

 象徴的だったのは、6回2死一塁で左打者の7番・石岡へのピッチングだった。カウント1-1から田村は3球連続内角の真っすぐを要求したが、ことごとく外角高めへ抜けていった。

「自分の納得いくボールが、思うように投球できなかった。ストレートが良くなくて、それを(これから)直していきたい。田村にも(肩の)開きが早いと言われた。下半身を使えず、上体で投げていた」

 本人も修正ポイントはわかっているが、開幕まで残された時間は少ない。

 マウンドで首をかじげる仕草を時々見せるルーキー。「バッターと戦っていない。そこを一番、言いたい」と英二投手コーチは闘争心を露わにするよう求める。

 4月4日から日本ハムを迎える本拠地開幕戦。おそらくWBCの疲れを考慮し、開幕1カード目を飛ばした石川が先陣を切りそうだが「大嶺(祐太)も良かった。この2人の争いかな。今の段階では何とも言えない」と伊東監督。営業的に見れば、ドラ1ルーキーの先発は是非ともというところだが、指揮官の決断が注目される。

【了】

細野能功●文 text by Yoshinori Hosono

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