“球界の人気者”やGG受賞選手、HR王も…テスト入団から這い上がった選手たち
異色の経歴を持つハム大嶋、ロッテ岡田も苦難乗り越えてプロ入り
彼は東京の名門・帝京高校から社会人野球へ進路が決まっていたが、プロへの思いを断つことができず、入団テストに参加。持ち前の明るさや、スイッチヒッターであったことなどが首脳陣の目に留まって見事入団テストに合格し、その年ドラフト6位で入団した。内外野どこでも守れる器用さに加え、近年では敵地・メットライフドームでのウグイス嬢特別アナウンスが話題となったり、数多くのバラエティ番組に出演するなど、野球という枠を超えた人気者となっている。
また、早稲田大ソフトボール部からプロ野球という異色中の異色となる道を選んだのが、大嶋匠選手。大嶋は中学から大学までソフトボールをやっており、硬式野球の経験はなし。早稲田大ソフトボール部に所属していた2011年、すでに社会人野球の硬式野球部で練習も行っていたが、本人も「記念受験」として北海道日本ハムの入団テストを受けると、結果、プロとして入団。昨年2軍では3割を超える成績を残し、1軍では、プロ初安打プロ初打点をマークするなど徐々に実力をつけている。
北海道日本ハム以外では、華麗な守備で観客を魅了し続けている千葉ロッテ・岡田幸文選手も入団テストに合格し、プロへの道を掴んだ男である。岡田選手は大学入学直後、肘に全治1年を超える大怪我を負い、失意のまま大学中退。その後2004年からは給食センターで働きながら、全足利クラブというクラブチームで野球を続けていた。
2006年には左手首の骨折や右膝半月板損傷の怪我を負う苦難を味わうが、プロの道を諦めず、努力を続けた結果、2008年に入団テスト合格。同年育成ドラフト6位で入団した。育成枠からのスタートとなったが、2011年には育成選手出身としては初となる全144試合出場、41盗塁も記録している。持ち前の俊足を生かした守備も磨きがかかり、2011年、2012年と2年連続でゴールデングラブ賞を受賞している。