通算50S達成のロッテ益田 今季初登板で日本ハム大谷に“作戦勝ち”

前日に「真っ直ぐ勝負」を宣言も、シンカー4球で一塁ゴロに仕留める

 5日の日本ハム戦で通算50セーブをマークしたロッテ・益田直也投手に、試合後、日本ハムの大谷翔平投手からLINEメッセージが届いたという。

「大嘘つき!」

 7回、鈴木に逆転2ランが飛び出し、ロッテは7-6と逆転に成功。開幕5連敗は何としても阻止したいーー。9回に今季初登板となる守護神・益田がマウンドに上がった。

 先頭は、6回に大嶺祐から右翼へ特大今季2号ソロを放った大谷。絶対打たれてはいけない場面で、益田は空振りを奪いながら4球全てシンカーで一ゴロに打ち取った。

 前日4日、球場で顔を合わせた大谷に、益田は「真っすぐで勝負する」と話したそうだ。だが、オールスターではなく、生活とチーム初勝利の掛かった公式戦マウンド。額面通りに受け取るはずもないが、結果的には作戦勝ち?だった。

「長打警戒の場面。シンカーに合ってない感じだったので、シンカーで通した」と益田。大谷を抑えた後は中田を中飛、当たっている近藤も一ゴロと、クリーンアップを簡単に3者凡退に仕留めた。今季初セーブは通算50セーブ目となった。

 西野が先発に再転向した今季は、“専任”守護神になった。目指すは、2013年に記録した自己最多33セーブを更新し、セーブ王を初獲得すること。「みんな開幕してるのに出番がなく、身体がムズムズして変な感じだった」と話す守護神。リーグ唯一開幕4連敗だったチーム状況を考えれば、緊張感は相当だったはず。「試合が終わったら、胃が痛くなった」と顔をしかめたが、今季初セーブの味は格別だったに違いない。

【了】

細野能功●文 text by Yoshinori Hosono

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