「間違いなく良くなっている」― 5球団競合のソフトBドラ1田中正義の今

今も続くノースロー調整、「焦りとかはない」

 あの時の注目度が、幻かのようだ。鳴り物入りでプロの世界に身を投じたドラフト1位右腕。ソフトバンクの田中正義投手は今、福岡・筑後市にあるファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」で、日々汗を流している。

 2016年のドラフト会議で5球団競合の末に、ソフトバンクに入団した田中には即戦力として大きな期待がかけられていた。春の宮崎キャンプ。ドラフト1位の宿命ではあるが、一挙手一投足がメディアの注目を集め、初ブルペン、初の打撃投手登板、実戦初登板と節目節目で大々的に取り扱われてきた。

 あれから2か月。田中がメディアを賑わすことは、一気に減った。キャンプでは主力組のA組に抜擢されたが、様々な課題が出て、3月初旬には右肩違和感のため、リハビリ組へと加わることになった。今もノースロー調整が続く。ファーム施設で黙々とトレーニングを続け、右肩の状態が上がってくるのを伺っている段階だ。

 オープン戦での登板も出来ず、開幕ローテ入りもならなかった最速154キロ右腕。「良くなってきているのは確実です。間違いなく良くなっている。ここまで来たら、納得いくまで、焦らずに良くしようと思っています。中途半端にやるのではなく」。

 現時点での状態を聞くと、こう返ってきた。右肩は良化の兆しを見せており、近くキャッチボールを再開する予定だという。

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