米記者が日本人2選手の去就解説 田中は「残留」、大谷移籍に「抜け道なし」

大谷がMLB移籍の場合も「抜け道はあり得ない」

 新労使協定では、支払える金額は475万ドル(約5億4000万円)から575万ドル(約6億4000万円)に設定。他球団とのトレード等で金額枠が動かせるが、上積みできる金額は最大で当初の金額の75%までとなった。さらに、選手は自動的にマイナー契約となり、FAとなるまでに6年間を要する。つまり、ルーキー同様の契約となり、2年目以降に年俸が跳ね上がるというような契約を結んだり、その「口約束」をすることすら許されないとされている。

 ローゼンタール記者は「もし大谷が来るとなると、海外の若手選手補強に関する新ルールが絡んでくる。大谷の契約金は1000万ドル(約11億円)以下、恐らく500万ドル(約5億5000万円)に近い額となるだろう。大谷は25歳を迎えるまで渡米を待てばこの条項を回避できるが、それは2019年まで待つことを意味する」と指摘。ポスティングシステムの選手は対象外になる、などの条件が付く可能性があるともされていたが、「選手会と機構側、両方の関係者から聞いた話によると、抜け道はあり得ないとしている。それは大谷に関してでもだ」としている。

 大谷自身は、契約についてこだわりがないとの考えを示しているが、実際にこれまでポスティングシステムで渡米した選手とは違い、金額が厳しいものになるのは確か。現在よりも大幅に低い年俸でMLB球団に移籍することになる。

 2人の日本人右腕は今季終了後、どのような道を歩むことになるのか。米国でも、すでに大きな関心が寄せられている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY