広島は“実力通り”、楽天は? 序盤戦のピタゴラス勝率で占うセ・パ両リーグ

オリックスは楽天との差を詰める? 広島を追いかける阪神の力は?

 パ・リーグは楽天が8割を超す高い勝率で1位にいるが、ピタゴラス勝率は.633。ピタゴラス勝率と比較してみると、運に恵まれているとも考えられ、このままの調子で走るのは厳しいとも読み取れる。反対にオリックスはピタゴラス勝率の方が高いので、今後はオリックスが楽天との差を詰める可能性がある。

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両リーグの4月18日までの成績

 西武は、ピタゴラス勝率が実際の勝率よりも非常に高いので、オリックスを追いかけると思われる。ソフトバンクも同様にピタゴラス勝率の方が高いが、それほど大きな差はない。上昇するにはしばらく時間がかかりそうだ。ロッテ、日本ハムはピタゴラス勝率が2割台。戦力補強がなければ2弱になる可能性がある。昨年の順位と逆転しているパ・リーグだが、この状況はしばらく続きそうだ。

 セ・リーグも広島が勝率8割だが、ピタゴラス勝率も7割を超えている。ほぼ実勢通りと言えよう。これに比べて阪神は勝率がピタゴラス勝率よりもかなり高い。実力以上に勝っているとなれば、今後は下降線を描くことになるのだろうか。そして、巨人が浮上するとも考えられる。

 下位3球団ではヤクルトがやや期待が持てるが、DeNA、中日はピタゴラス勝率で見ると、現時点で実力通りの勝率だと言えるだろう。

 選手の故障からの復帰、新戦力の加入など、戦力の変動によって球団の実力は変化し、ピタゴラス勝率も変わっていく。ピタゴラス勝率は、あくまで一つの指標ではあるが、序盤戦の動向を占ううえで参考になるだろう。

【了】

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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