広島黄金期支えたリードオフマンが古巣にエール 最も期待する選手は…
高橋氏が特に期待する選手は…
また昨年の経験が若手に大きな自信になっていると見ており、「田中広輔内野手、菊池涼介内野手、丸佳浩外野手は問題ないでしょう。あとは4番が決まるかですね。緒方孝市監督も自分のやり方が固まってきています。自分の戦い方を選手にどう伝えるか、昨シーズンの優勝で自分の中では確立できたのではないでしょうか」と期待する。
その中でも注目しているのは堂林翔太内野手だという。昨年まで1軍に定着し切れないシーズンが続いた25歳はここまで代打や代走での起用ながら11試合に出場し、打率.500、4打点をマークしている。
高橋氏も「堂林に出てきてほしいですね」と期待。昨年までの印象について「バッティングフォームがバラバラだった」と振り返りながら、自身が現役時代に広島で臨時コーチを務めていた故・山内一弘氏に「バットにボールが当たらなかったら意味がない」と指導されたことを例に出し、「全体的に直すのは難しいので、パーツパーツを直しながら、打ち方を教えてもらいました。『ボールってこんなに飛ぶものか』と自分でビックリしたのを覚えています。堂林は足も速いですから、まずはバットに当てることを意識して欲しいですね」とエールを送った。
東京・城西高時代にエースで4番として3年時に夏の甲子園に出場した高橋氏。同じく愛知県の強豪校、中京大中京高のエースで4番としてチームを牽引し、夏の甲子園優勝に導いた堂林に自身の姿を重ねているのか、その期待は大きい。
かつて広島の黄金期を支えたリードオフマンは堂林の復活、そして広島の連覇の行方を遠くから見守っている。
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篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki