星野仙一、平松政次、そして福井優也――岡山出身の投手は巨人に強い?

星野仙一氏の考えは…

 岡山県は中国地方だが、実は関西圏に近い。そういう意味でも、岡山人にとっては「東京=ジャイアンツ」は大きな憧れでありつつ、敵なのだろうか(言葉は悪いかもしれないが)。実際、前出の岡山県野球関係者のように、子供の時から好きなNPBチームは関西地方が多いらしい。そういった意味で大きな敵に立ち向かって行く、強いモチベーションが生まれるのではないだろうか。

 東北楽天ゴールデンイーグルス副会長、星野仙一氏に話を聞く機会に恵まれた。

「ジャイアンツに強い理由? そんなのわかんないよ(笑)。でも我々は田舎者だから(笑)。東京や大阪に対する気持ちは強かったよ。絶対に負けない、負けてたまるか、という気持ちでずっとやっていた。それが結果につながったんじゃないかな。その結果、そういう投手が出てきたんじゃないのかな」

 岡山といえば、「桃太郎」。イヌ、サル、キジを引き連れて、きびだんごを持参し鬼ケ島へ鬼退治に行く。まさに岡山県の野球人は桃太郎を体現しているようだ。巨大戦力のジャイアンツに真っ向から向かって倒す。そこに大きなロマンが誕生するのだろう。春を感じる暖かい吉備の地で、岡山野球人の強い意志がわかったような一日だった。

*ジャイアンツ相手に、星野仙一氏は通算35勝。平松政次氏は通算51勝。福井優也は16年5勝ながらそのうち3勝が対ジャイアンツ。

【了】

山岡則夫●文 text by Norio Yamaoka
1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌Ballpark Time!を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、製作するほか、多くの雑誌やホームページに寄稿している。最新刊は「岩隈久志のピッチングバイブル」、「躍進する広島カープを支える選手たち」(株式会社舵社)。 Ballpark Time!オフィシャルページ(http://www.ballparktime.com)にて取材日記を定期的に更新中。

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