ダルビッシュ、6回危機も続投に125球熱投で応える「すごく驚きました…」

3四球で作った6回1死満塁の続投は「試された」場面

 29日(日本時間30日)の本拠地でのエンゼルス戦で今季3勝目(2敗)をマークしたレンジャーズのダルビッシュ有投手。今季のメジャー最多となる125球を投げ、6回3安打10奪三振2失点(自責1)と力投した右腕だが、この日は4四球も記録した。6回には先頭カルフーンから2者連続四球を与えるも、続投させた指揮官の決断について、ダルビッシュは「あそこまで投げさせてもらえたのが、すごく驚きました」と話した。地元紙「フォートワース・スターテレグラム」電子版が伝えている。

 3回まで無安打無失点、6奪三振と完璧な投球を披露しながら、4回にトラウトのタイムリー二塁打、プホルスの犠飛で2点を失った。だが、味方打線が奮起して逆転に成功。直後の6回にはプホルスの空振り三振を挟む3四球で1死満塁としたが、後続を打ち取ってリードを守り、勝利につなげた。

 満塁のピンチで球数は100球を超えていたが、バニスター監督は投手交代を行わずにダルビッシュに続投させた。交代を余儀なくされてもおかしくない場面だっただけに、ダルビッシュ自身も「あそこまで投げさせてもらえたのが、すごく驚きました。球数もいってましたし」と振り返り、信頼を寄せて投げ切らせてくれた指揮官に感謝した。

 同時に、ピンチを自力で切り抜けるように「試された」場面だったとも捉えたようだ。18日(同19日)アスレチックス戦では、同じようなピンチを迎えた場面で降板を命じられた。だが、今回はこの日4四球のうち3四球で生んだ満塁の場面を見事に乗り切り、指揮官に与えられた“テスト”にパスした。

 球数がかさんだこの日の投球について「球自体は悪くなかったが、細かい制球ができなかった」と振り返った右腕。調子の悪い時に、いかにチームを勝利に導けるか。この日は見事、エースの条件をクリアしてみせた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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