イチローを特徴付ける2つの記録 長距離打者が重用されるMLBで光る個性

1900年以降の通算シングルヒットの数は歴代5傑入り

 今季はまだ5安打しかしていないイチローだが、その記録をいろいろな方向から見ると、彼が歴史的な存在であることを、改めて思い知らされる。

 ここでは、イチローの凄さを証明する知られざる記録を2つ紹介したい。

 イチローは、本塁打、長打力が高く評価される現代のMLBにあって、極めて特異な選手だ。まるで20世紀前半のタイ・カッブのように、ここまでコツコツと単打を積み重ねた。

 20世紀以降の通算単打数のランキングを見てみよう。

○通算単打数
1ピート・ローズ 3215
2タイ・カッブ 3053
3エディ・コリンズ 2643
4デレク・ジーター 2595
5イチロー 2467

 イチローはあと33本で、史上5人目の2500単打となる。ピート・ローズ、タイ・カッブが24年、コリンズが25年、ジーターが20年かけて積み上げてきた数字だが、イチローはまだ17年。単純計算すると、ローズは1年あたり約134本の単打を打ち、カッブは約128本、コリンズは約106本、ジーターは約133本となっているが、イチローは約145本で断トツに多い。実質的に最もシングルヒットが多い選手だと言ってもよいだろう。

 単打を重ねながら、史上30人目となるメジャー通算3000安打に到達した。

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