スズキ、イシカワ、ヒガシオカ…MLBで意外に多い、日本にルーツ持つ選手
現ドジャース監督のロバーツも
ライアン・クロサキとハワイのカラニ高校でチームメイトだったレン・サカタは、1977年にメジャー・デビュー。日系3世。ミドルネームはハルキ。この年はフジテレビ系列で日本でのMLB中継が始まった年であり、ミルウォーキー・ブルワーズの二塁を守るサカタの活躍は日本でも注目された。ブルワーズ、オリオールズなどで565試合に出場。のちにロッテの2軍監督、コーチを務めている。
ドン・ワカマツは父が日系3世、オレゴン州出身。捕手として1991年に18試合だけシカゴ・ホワイトソックスでプレー。2009年には日系人初のメジャーリーグ監督となり、2年間イチローがいたシアトル・マリナーズで指揮を執った。
日本人の姓を持たない主な日系メジャーリーガーとしては、母が日本人だったマイク・ラムがいる。シンシナティ・レッズ時代の1978年には日米野球で来日。MLB通算で1517試合90本塁打を記録している。1982年は大洋でプレーした。
現在、ロサンゼルス・ドジャースの監督であるデーブ・ロバーツも母が日本人。主に外野手として832試合に出場。2011年からサンディエゴ・パドレスでコーチ(1試合の代理監督も)、2016年からドジャースの監督となり、前田健太らを擁するチームの采配を振るっている。
MLBの一線で活躍する選手の中にも、日本人の血を引く選手がいる。
2014年まで救援投手として活躍したブランドン・リーグは曽祖父母が日本人。現在は独立リーグ。ワシントン・ナショナルズの先発投手、ジェレミー・ガスリーは母が日系4世。今季はメジャー1試合登板後に戦力外となり、FAとなった。トロント・ブルージェイズの内野手、ダーウィン・バーニーは祖父が日本人。フィリーズ、レッドソックスなどで活躍し、オールスター出場2回、ゴールドグラブ賞受賞4回を誇るシェーン・ビクトリーノもハワイ出身で祖父が日本人。また、マーリンズでイチロー、田澤純一らとチームメイトのクリスチャン・イエリッチも祖父が日本人だ。
MLBでは、多くの国にルーツを持つ選手がプレーしている。日本にルーツを持つ選手も少なくはないのだ。彼らの活躍にも注目していきたい。
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広尾晃●文 text by Koh Hiroo