千賀の力投支える24歳女房役、ホークスの未来を明るく照らす育成同期コンビ

千賀の圧巻ピッチング導いた甲斐、「今日の千賀ならいけるな、と」

「四球も考えましたよ。僕も、千賀も四球は頭には入っていました。ゾーンを広くして、結果、四球ならOKと。勝負にいきながらも、甘くならないようにだけ。それは千賀とも話をしました」。初球はフォークでボール。2球目もフォークで見逃しのストライク。3球目は150キロの真っすぐでファールにさせて追い込むと、4球目は再びフォーク。中島のバットは空を切った。

 この日の千賀は8回3安打1失点。先にも記したように、自己最多タイの13個の三振を奪った。三振が多いと、その分球数が増えがちになるのだが、この日は8回97球という少なさだった。3回にソロ本塁打で1点を失ったものの、圧巻のピッチング。これを黒子として支えたのが、今季、開幕からコンビを組んでいる甲斐だった。

「千賀の調子は良かったです。どんどん勝負していった方がいいと思いました。今日の千賀のボールなら、遊び球はいらないと。球数を減らす狙いもありましたし、投手の調子にもよりますけど、今日の千賀ならいけるな、球がいいから、打たせていけばいいなと考えました」

 この日のバッテリーは、とにかく攻めが早かった。ポンポンと追い込むと、ボール球を交えることなく、3球勝負を挑んだ。2回先頭のT-岡田から3回先頭の駿太まで4者連続三振を奪ったが、その内3つが3球三振。この日奪った13三振のうち、5個が3球三振だった。もちろん千賀の凄さがあってこそ成し得たことだが、8回97球と思惑通りに進み納得の表情だった女房役の働きも忘れてはいけない。

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