田中将大、メジャー最多タイの今季自責35 地元紙「本格的に緊急事態」

2試合連続炎上に「またフラフラ」「悪夢のような登板は継続」

 20日(日本時間21日)敵地レイズ戦で4回途中を3被弾で6失点(自責6)とKOされたヤンキース田中将大投手。前回14日(同15日)アストロズ戦の1回2/3を4被弾8失点としたKO劇に続き、エースが見せたまさかの登板内容に、地元紙はこぞって「また炎上」「またフラフラ」「悪夢のような登板は継続」と不信感を露わにした。中でも手厳しかったのが「ヤンキース、警報発令:マサヒロ・タナカは本格的に緊急事態」と題した記事を掲載した「ニューヨーク・デイリーニュース」電子版だ。

 前回と同じ轍を踏まないために調整を続けた田中だが、失点を止めることはできなかった。初回にディッカーソンにソロ弾を浴び、メジャー移籍後初となる2試合連続先頭打者弾を許すと、2回と3回にも1点ずつを失い、4回にはディッカーソンにこの日2本目の本塁打で3点を加えられた。これで今季の自責点は「35」となり、ジャレッド・ウィーバー(パドレス)、ケビン・ガウスマン(オリオールズ)と並ぶ今季メジャーワースト記録に並んだ。防御率は6.56まで悪化。エースとして先発ローテを牽引すべき右腕は、試合を作ることができずにもがき苦しんでいる。

 チームは3連敗を喫し、地区首位も陥落間近。チームを勝利に導けない田中について、記事では「緊急事態」にあると指摘。「最も厄介なのは、みんなが彼は健康だと言う点だ。少なくとも、怪我をしていれば、それなりの言い訳がある」とし、「健康であるなら、2戦続けての恥ずかしいパフォーマンスに言い訳は出来ない」とバッサリ斬った。

 さらに、今季終了後に田中が契約をオプトアウト(破棄)してフリーエージェントになる権利があり、この調子でいけば権利を行使しない可能性があることにも触れつつ、「この調子でいけば、ヤンキースは先発1番手に見えないピッチャーのために3年6700万ドル(約74億4800万円)という厄介事に巻き込まれることになりそうだ」と、右腕に対する信頼を全く見せなかった。

 エースとして思うような投球をできないことは、田中自身が一番悔しく思っているはず。次回登板からしっかり立て直し、今季が終わる頃にはヤンキースに是非残ってほしいと言われる成績まで持っていきたい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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