開幕時はローテ“2チーム分”も…困窮するホークス先発陣、苦境どう打開?
摂津の穴を埋めるのは―
摂津の穴は誰が埋めるのか。再調整組を除き、現状2軍で先発を務めているのは、山田、育成の伊藤祐、小澤、高橋、大隣。候補に挙がるのは、2軍で好投を続けている山田だろうか。中継ぎの石川を回す選択肢もあるが、中継ぎ陣にも負担がかかり、家庭の事情で一時帰国中の守護神サファテを欠く現状では、動かしづらいのではないか。
23日に1軍昇格を果たした笠原は24、25日と連投したが、結果を残せなかった。26日には、昨季のドラフト1位・高橋がウエスタンリーグ中日戦(ナゴヤ)で先発する予定だが、前回の登板時に右足首に違和感を訴えており、よほどの好投がない限り、1軍昇格の可能性は高くない。先の「他にいない」という佐藤投手コーチの言葉通り、中田まで抹消してしまうと、補充するだけの人材がいないというのが現実だ。
開幕当初は2チーム分のローテが組めるとまで言われたソフトバンク投手陣だが、負傷や相次ぐ不振で、苦しい状況に立たされている。それでも、5月は14勝6敗と大きく勝ち越してきているのだから、やはり強いのだが、楽観出来ない事態でもある。
中継ぎ陣に負担がかかれば、シーズン終盤への影響も懸念される。首位・楽天と3.5ゲーム差となったソフトバンク。V奪還に向け、1つの正念場を迎えている。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani