復活したエース田中将大にジラルディ監督ご満悦「かつてのマサヒロの姿」

スライダーとスプリットを絶賛「今日はまったく違う投手」

 26日(日本時間27日)、本拠地でのアスレチックス戦で7回1/3を5安打13奪三振1失点と快投した田中将大投手。打線の援護がなく4敗目(5勝)を喫する形とはなったが、圧倒的なピッチングを見せたエースの姿に、試合後の会見に臨んだジラルディ監督は「非常に素晴らしいパフォーマンスだった。かつてのマサヒロの姿に近かった」とご満悦の様子だった。

 最近は2戦連続KO降板されていた田中だったが、この日は4回までに9三振を奪うなどアスレチックス打線を圧倒。ジラルディ監督は「彼に必要だと思ったもの2つ、スライダーとスプリットが両方ともよかった」と好調の要因を分析。この2球種は不調時と「大きく違っていた。空振りが奪える時は、球自体がいい証拠。今日はその通りだったし、安定していた」と高く評価した。

 前回の先発を終え、田中はロスチャイルド投手コーチと投球フォームにも修正を加えたようだが、その違いを問われた指揮官は「それは私には非常に分かりづらいこと」と苦笑い。「登板間のブルペンで取り組んだことが何であれ、それが功を奏した。ラリー(ロスチャイルド投手コーチ)と彼は少し違ったことをやったみたいだが、それが上手くいったんだ」と話した。

 快投を披露したとはいえ、まだ1試合。不安定な投球が続いた直後だけに“復活”宣言はためらわれそうだが、ジラルディ監督は「不調の時でも、彼に対する自信は持ち続けていた。必ず問題を解決するだろうと思っていたし、今夜はその姿を見せてくれた。これを続けてくれると信じている」と、全幅の信頼を寄せた。

 この日は正捕手サンチェスではなく、今季5試合で防御率2.45と相性のよかったロマインを女房役に迎え、再び好投を見せた。ロマインが快投に一役買ったのではないかと問われた指揮官は「もしかしたら関係しているかもしれないが、何よりも大きな違いは、彼(田中)の投げる球そのもの。(最近は)スライダーはよくなかったし、スプリットも安定していなかった。今日は両方ともよかった。その2球種に大きく頼った投球をするんだから、今日は(最近とは)まったく違う投手だった」と、捕手による影響をやんわり否定した。

 次回もロマインが先発捕手になる可能性は否定しなかったが、「サンチェスとも去年はいい相性だった」と正捕手をかばった指揮官。次回先発はどちらの捕手がマスクを被るのかも、1つの注目ポイントとなりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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