四国IL徳島を就任半年で優勝に牽引 海外経験豊富な国際派監督の教えとは

「優勝でもしない限り、人は注目してくれません」

――6月、7月と試合のない日が続きます。この時間が大事だと思いますが。

「天津ライオンズとの練習試合の予定はありますが、6月はそんなに練習しなくていいと言っています。それよりも体づくり、トレーニングをすべきだと思います。シーズン中は試合に追われてトレーニングがおろそかになる。結果的に怪我しやすくなるんですね。シーズン中でも、野手、投手問わずトレーニングをしようと言っています、体が大きくならないと練習もできない。それを選手に常々話しています。7月は練習試合、ミニキャンプも考えています」

――後期に向けて、どんな目標を立てていますか?

「僕にとって徳島はほとんどなじみがない土地です。野球好きな人はたくさんいるんでしょうが、お客さんはあまり来てくれないですね。社会人野球が衰退している中、独立リーグの存在意義は大きくなっていると思うのですが、少し残念です。

 徳島インディゴソックスは、他の3球団と比べても球場や練習設備など環境的には良くないと思います。でも、不満を言っても仕方がない。その中で優勝でもしない限り、人は注目してくれません。人も来てくれませんし、話も聞いてくれません。じゃ勝とうよ、ということで頑張って結果を出したわけです。

 前期優勝したことで、チャンピオンシップ出場の切符は手にしたわけですから、後期は思い切ったこともしてみたい。これまで投げていなかった投手を先発させたり、打順を代えたり。そういう形で、チームのポテンシャルを上げていきたいですね」

【了】

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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