ソフトバンク中田、背水の陣で臨む古巣との対決「自分のボールしっかりと」

2000安打目前の荒木には「一番お世話になったが思い切り投げる」

 31日の中日戦に先発する中田賢一。2試合続けて7失点と苦しい投球が続いているが、「体が突っ込みすぎていた」という反省点をきっちりと修正し、3年連続となる古巣との対決に挑む。

 20日の西武戦、25日のロッテ戦はともに7失点。中田は倉野信次コーチとともにその要因を探り、「フォーム的なところ」に行き着いたという。

「早くホーム側に流れていたので、じっくりと軸足に体重を残すように修正した。(ブルペンでは)球自体はよくなっている」

 30日にはブルペンでストレート、変化球を織り交ぜながら55球を投げ込み、古巣対決に向けて調整を行った。中日との対戦は2015年、2016年に続いて3年連続となるが、過去2年はともに白星を飾っている。「メンバーも変わっているし、とにかく自分のボールをしっかりと低めに投げるだけ」と、古巣に対してもはや特別な意識はない。

 ただ、2000安打まで残り4安打となった荒木雅博だけは、意識せざるを得ない状況だ。荒木のことを「中日時代は家も近かったし、一番お世話になった先輩」という中田は、「それと試合とは別。荒木さんにも思い切り投げたい。ただ、ノリ(中村紀洋)さんに通算2000安打も打たれているので、あまり気にしませんけどね」と笑った。

 先発6枚のうち2枚を経験値の少ない若手でまかなわなければならない状態。中田がここで結果を残さない限り、ソフトバンクの先発ローテはますます苦しくなる一方だ。背水の陣で臨む古巣対決できっちりと白星をつかみ取りたい。

【了】

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY