田中将大は安定感を取り戻せるか…投手コーチ「シンプルに」と地元紙伝える

「過去3年は一貫性に欠けたことはなかったが…」

 今季は開幕以来、大きな好不調の波に悩まされているヤンキース田中将大投手。前回5月31日(日本時間1日)の敵地オリオールズ戦では5回2/3を7失点と大量失点し、今季3度目の7失点以上を喫した。自身ワーストの4戦連続黒星で、今季は5勝5敗、防御率6.34と思うような成績を残せていない。地元紙「ニューヨーク・ポスト」電子版では、「ヤンキースの元エース」と田中から先発1番手の称号を“剥奪”。右腕が復調するカギは何か、ロスチャイルド投手コーチの視点から分析している。

 記事では、ロスチャイルド投手コーチを「ヤンキース元エースを最もよく知る人物」と位置づけ、2012年のメジャーデビュー以来初の大スランプについて考察している。投手コーチは、修正と言っても投球フォームを変えるわけではないことを強調。問題は「安定性」にあり、「過去3年は一貫性に欠けたことはなかったが、今は一貫していない。安定性を取り戻すことに苦労している」と話したという。

 つまり、目指すべき投球フォームは分かっているし、その形で投げられる時もあるが、目指すフォームを安定して何度も繰り返すことが出来なくなっているというわけだ。投手コーチは「ただ目指すべきフォームを確実に繰り返せるようにするだけ」と話し、そのためにも「頭の中で難しく考え過ぎずにシンプルにすること」が復調へのカギを握っているとした。

 メジャー1年目に右ひじ靱帯の部分断裂が発覚して以来、調子を落とすたびに怪我の可能性を疑われたり、トミー・ジョン手術の話が持ち上がるが、今回は田中本人はもちろん、ロスチャイルド投手コーチ、ジラルディ監督など関係者全員が怪我の可能性を否定。それだけに、地元メディアの間では「怪我をしていると言われた方が、不調の要因が分かるのに」という声も多く聞かれるほど、28歳右腕のスランプに首を傾げている。

 次回登板は6日(同7日)本拠地でのレッドソックス戦。前回対戦した4月27日には、敵地ながら9回3安打の完封勝利を収めた相手だけに、いいイメージを持って好投し、復調の足掛かりを掴みたい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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