前田健太、快投で日米通じて初セーブ 指揮官は絶賛、今後も「この役割」

キャリア2度目の救援登板で4回1失点6K、本人は「いい投球を続けて先発に」

 ドジャースの前田健太投手は9日(日本時間10日)、本拠地レッズ戦で6回から2番手で登板した。救援登板はプロ入り2度目、広島2年目の2008年5月16日・巨人戦以来、実に3311日ぶりとなったが、4回3安打1失点6奪三振の快投で日米通じてプロ初セーブをマーク。ドジャースは7-2で快勝した。前田の配置転換を決断したデーブ・ロバーツ監督が、この投球を絶賛したとドジャースの球団公式ブログ「ドジャース・インサイダー」が伝えている。

 前田は5点リードの6回から登板。先頭ボットは遊ゴロ、スアレスはスライダーで空振り三振、シェブラーは92マイル(約148キロ)の速球で空振り三振と3者凡退に仕留める。7回も2三振を奪う快投。その裏の打席では大飛球も左飛に倒れたが、8回も続投するとまたも3者凡退。3イニングをパーフェクトに抑える快投を見せた。

 9回、前田は先頭ボットに初ヒットとなるソロ本塁打を浴びると、2死後に2安打を許すも、最後はバーンハートを左飛に仕留めて試合終了。日米通じて初のセーブをマークした。

 今季は開幕10試合で4勝3敗、防御率5.16と苦戦していた前田。「ドジャース・インサイダー」によると、前田を初めて救援で起用したロバーツ監督は試合後、「ケンタは今季これまでと同様にいい投球をした。球速は94マイル(約151キロ)に達していたし、スライダーはまたもキレていた。彼は速いカウントで変化球でストライクを取れていた」と評価したという。

 また、地元メディア「ドジャーブルー」によると、指揮官は「ほとんどの状況でストライクゾーンを(積極的に)攻める意図が見えた。彼には競争心がある。(この日は)一晩中、攻撃的だった」とも絶賛。この日の前田の投球に確かな手応えも感じた様子で「我々のスターターに予期しないことが起こらない限り、彼はこの役割をこなすことになるだろう」と話している。一方で、前田自身が通訳を介して「僕は野球人生を通じてずっと先発だったので、ブルペン行きを告げられた時は残念でした。いい結果を残して、ローテーションに戻りたいと思っています」と話したことも伝えている。

 先発ローテに戻るためには、この日のようにいい投球を続けて、結果を残し続けるしかない。その第一歩を最高の形で踏み出したことは確かだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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