“今大事なのは数字ではない”―本塁打のイチローが地元紙に胸中明かす

50歳まで現役続行を望むイチロー、地元紙は「想像しがたい」

 記事では、イチローの今シーズンについて「史上最高の偉人の一人にとって、素晴らしい年ではない」と指摘。前日に右手に死球を受けて途中交代したスタントンがベンチスタートとなったことが、この試合でイチローが先発した「唯一の理由」としている。

 イチローは、スタントンが重症ではなかったことを前日の時点で知っており、「何も問題がなくてホっとしていた」と通訳を介して地元メディアに明かしたという。そして、自身がスタメンだということを「知らなかった」といい、「球場に来て、ラインアップに自分の名前を見つけました。そのようにして始まりました。本当に、準備する時間がありませんでした」 と振り返っている。

 難しい状況が続いているが、そんな中で放った本塁打については「今日、スタントンの代わりに出なければならなかった。だから多分、(ホームランを)1本打つべきなんです、少なくとも1本」と微笑みながら言及したというイチロー。 「僕にとって、今大事なことは数字ではないんです。この期間、精神的に粘り強く頑張ることです。試合の感覚をつかもうと努力しています。感覚を取り戻すんです。それが、集中して行っていることです」。コメントからは、背番号51の苦労がにじむ。

 他にも「僕にとって毎日が戦いです。非常に機会が限られています。試合の感覚をつかむのが難しい」「機会を得ることが出来ない、このような時期を経験するのは初めてです」などと胸中を明かしているイチロー。過去2年間は外野にけが人が多かったからこそ、自身に多くの出番が回ってきていたという事実も説明している。

 記事では「スズキは50歳まで現役でいたいと述べている。しかし、もし彼がこのようなことを続けるとなると、想像しがたい」と厳しい見方を示している。ただ、これまで常に周囲の人々の想像を超える結果を残してきただけに、ここからの“逆襲“に期待したいところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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