楽天則本、記録ストップも球史に残る偉業 2桁K試合数はNPB全体の25%に
個人での2桁奪三振試合数でも突き抜けている則本、2位以下は…
個人での2桁奪三振試合5傑は以下。
〇パ・リーグ
1則本昂大(楽)8(11登板8勝2敗、防御率2.96)
2千賀昂大(ソ)4(9登板6勝2敗、防御率2.93)
3菊池雄星(西)2(11登板6勝2敗、防御率1.46)
3岸孝之(楽)2(9登板4勝2敗、防御率2.52)
3バンデンハーク (ソ)2(10登板6勝3敗、防御率3.10)
〇セ・リーグ
1メッセンジャー(神)3(12登板7勝2敗、防御率2.59)
2秋山拓巳(神)2(11登板6勝3敗、防御率2.91)
2マイコラス(巨)2(11登板5勝3敗、防御率2.93)
4ブキャナン(ヤ)1(11登板3勝4敗、防御率2.48)
4菅野智之(巨)1(11登板7勝2敗、防御率2.50)
4九里亜蓮(広)1(12登板5勝4敗、防御率4.04)
4薮田和樹(広)1(26登板6勝1敗、防御率2.30)
4大野雄大(中)1(9登板1勝5敗、防御率5.77)
則本の記録はずば抜けている。楽天勢に次いでソフトバンク勢が多い。またセで2桁奪三振を記録した投手は8人しかいない。
2桁奪三振は、一流の先発投手が絶好調で記録できるかどうかという難しい記録だ。これを8試合連続で記録するというのは、どれだけ偉大な記録かがわかるだろう。
昨年と同じ登板数だとすると、則本はあと17回登板機会があることになる。シーズンでの2桁奪三振試合数は、1990年に近鉄の野茂英雄が記録した「21」が最多。続いて1968年の阪神・江夏豊、1991年の近鉄・野茂英雄が記録した「20」だ。則本が好調を維持できれば、この記録を破る可能性も大いにある。
ちなみにMLB記録は1973年エンゼルスのノーラン・ライアン、1999年のダイヤモンドバックスのランディ・ジョンソンが記録した「23」だ。登板間隔、試合数が違うので単純な比較は難しいが、則本はこの記録を抜く可能性もある。今後の登板にも期待したい。
【了】
広尾晃●文 text by Koh Hiroo