広島、初の交流戦1位へ…前日3連発→決勝弾の丸「モチベーションの一つに」

熱戦を制し初の勝率1位へ王手、緒方監督は「あくまでペナントを戦っている」

 広島は17日、マツダスタジアムで行われた福岡ソフトバンク戦に3-2で勝利し、チーム初の交流戦勝率1位に王手をかけた。終盤まで1点を争う息詰まる熱戦を制し、緒方監督は「選手もギリギリのところでやっている。ケガなく、最後はいい形で終わりたい」と選手をねぎらった。

 2-2の同点から、試合を決めたのは前夜に3打席連続本塁打を放った丸の一発だった。「同点だったので、なんとか出塁できればと打席に入った。甘いところに来たら積極的にいこうと思った」という丸は、代わったばかりの岩嵜の初球を振り抜いた。「今はいい形でボールに入っていけているし、自分の形で打てている」と、好調の要因を話した。

 投手陣は先発の野村が7回を投げて2失点、同点の8回は中崎、1点リードした9回は今村が福岡ソフトバンクに得点を許さなかった。緒方監督は「野村は初回にホームランを打たれたが、その後はしっかり修正して投げてくれた。リリーフ陣も連投が続く中、粘り強く0点に抑えてくれた」と評価した。

 埼玉西武と阪神が敗れたため、交流戦最終戦となる広島と福岡ソフトバンクの直接対決で交流戦1位が決まることになった。緒方監督は「(交流戦1位は)選手のモチベーションにはなっているかもしれないが、あくまでペナントを戦っているということが第一」と言うが、今村が「これでまた明日も楽しむ野球ができる。チャンスがあるので勝ちたい」と初のタイトルへ意欲十分で、丸も「明日勝てば、必然的にそういう結果になる。(交流戦1位は)チームのモチベーションの一つでもある」と意気込んだ。

「昨年から自分たちのいい野球ができている。相手云々ではなく、各自がやるべきことをしっかりやっているだけ」という丸。「そういう結果が出れば、また自信になる」。チーム初となるタイトルは、連覇を目指すチームをさらに勢いづけることになる。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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