西武新助っ人ファイフにかかる大きな期待 渡辺SDが評価するポイントは…

先発ローテの一角へ、「自分では打たせて取るタイプだと思っている」

 先発ローテーションの一角として期待のかかる西武の新外国人、スティーブン・ファイフ投手(30)が20日、球団事務所(埼玉県所沢市)で入団会見を行った。2012年から14年にMLBロサンゼルス・ドジャースでプレーし、通算18試合登板で4勝6敗、防御率3.66の成績を残した長身右腕は、「日本に来て、また新しい文化や、新しい野球に接することができるのは喜びであり、面白みを感じた」と異国でのチャレンジを決断。「西武ライオンズに来られてとても嬉しい。最後にクライマックスシリーズと日本シリーズで勝てるように頑張りたい」と笑顔を見せた。

 同席した渡辺久信シニアダイレクターは、「一番は、先発として、大崩れがないタイプだと思う。いろいろなことに一喜一憂せず、動じずに、ポーカーフェイスで投げている。さらに、低めに集めてくるタイプなので、四球などで試合が壊れるタイプではない。似ているタイプと言われると難しいが、あえて言うなら、ウチの増田(達至)かな」と、米国で実際の投球を見た時の印象を口にする。その上で、「今、ウチの打線の状態がそれなりに良いので、しっかりとゲームを作れれば、結果は出てくると思う」と、大きな期待を寄せている。

 本人も「カットボールが武器。それに、カーブ、スライダー、チェンジアップを混ぜて、打たせていきたい。自分では、打たせて取るタイプだと思っている」と自らの投球スタイルを説明。今季の西武は、内野守備が非常に安定しているため、ウルフ(6勝)、野上亮磨(4勝)など、内野ゴロでアウトを奪っていくタイプの投手が順調に勝ち星を重ねている。その意味でも、持ち味を発揮し、クレバーな投球ができれば、チームのCS出場、さらには、08年以来の優勝に、大きく貢献してくれそうだ。

 会見後はメット・ライフドームで行われた全体練習に参加し、チームに挨拶。早速ブルペンにも入り、40球弱を投げて、日本の球、マウンドの感触を確かめた。さらに、チームメイトたちにも自ら進んで話しかけ、コミュニケーションを図るなど、精力的に初日を過ごした。

 今後は、まずファームで調整し、1軍での先発登板を目指す。「手薄」とされる先発投手陣の救世主となれるか。早くもデビューの日が待ち遠しい。

【了】 

上岡真里江●文 text by Marie Kamioka

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