NPBは外国人枠を撤廃すべき!? 元中日パウエル氏提言「レベルが上がる」

NPBの「外国人枠撤廃」訴えるパウエル氏、その意図とは…

「メジャーは世界からトップレベルの選手が集結する場所。やはり、そこで頂点に立つことが目標なんだ。

 メジャーは年々レベルが上がり、より質の高いプレーが生まれている。その1つの理由は、外国人選手の登録枠を設けず、門戸が広く開かれていることにあるだろう。アメリカ国籍を持たない選手でも、才能さえあれば、何人でもメジャー登録できるし、出場ができる。そういった健全な競争が、メジャーの質とレベルを支えている。

 日本の野球には大きなリスペクトを抱いているが、やはりレベルとしてはメジャーに劣ると言わざるを得ない。日本プロ野球のレベルアップを図り、より球界を盛り上げるためには、外国人枠を撤廃した方がいいんじゃないかと思うんだ。外国人選手が増えれば、日本人選手もそれに負けじとレベルアップに努め、互いに切磋琢磨するいい循環が生まれる。必然的にリーグのレベルが上がる。

 自分も含め日本でプレーする外国人選手は、メジャーとマイナーを行き来する選手がほとんど。だけど、幅広く門戸を開いてリーグのレベルアップにつながれば、メジャーに定着する選手も日本行きを希望するようになるだろうし、逆にメジャー行きを選択しない日本人選手も増えるのではないかと思うんだ」

 年間1兆円以上の利益を上げる一大産業に発展したメジャーと対照的に、現状維持が精一杯の日本プロ野球界。スポーツとしてもビジネスとしても、日本球界がメジャーとの差を縮めるためのヒントが、元助っ人選手の提言に隠されているのかもしれない。

【了】

佐藤直子●文 text by Naoko Sato

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