3年ぶり遊撃に楽天・松井稼「緊張」 チームメイトも「特別」二遊間

代打で同点打&3年ぶりショートの守備、梨田監督「助かります」

 楽天・松井稼頭央外野手が26日、9回に同点打を放ち、3年ぶりのショートの守備も無難にこなした。

 1点差に迫った9回。なおも2死一、二塁で松井稼が代打で左打席に立った。カウント1-2と追い込まれたが、「みんながつないでくれたので、つなごうと思った」と外角直球を左前に運び、同点に追いついた。

「守備の方が緊張した」。スタメンのショートだった三好に7回、代打・アマダーが送られ、その後、ショートについていた阿部への代打だった松井稼。そのまま、ショートの守備に入った。

 茂木が右肘を痛めて離脱してからはショートでシートノックを受けていたが、ここ数年は外野に専念しており、ショートで試合に出場するのは実に3年ぶりのことだった。

 それでも、そこは名手。延長11回には1死一塁で二塁ベース寄りに守り、遊ゴロをさばくと素早く二塁手の藤田へトス。「本当に久しぶりで緊張があった」と言いながらも6-4-3の併殺を完成させた。一塁で藤田からの送球を受けた銀次は「藤田さん、稼頭央さんの二遊間は特別なものがありますね。嬉しかったです」と笑顔だった。

 延長12回には後方のフライをキャッチ。2度の守備機会を難なくこなし、「ミスが出なくてよかった」と胸をなでおろした松井稼。梨田監督は「稼頭央が打って、ショートも守ってくれたのが大きかった。ゴールデングラブ賞をとって、鳴らしていたイメージもある。ゴロもフライも危なげないと思いました。茂木がいない中、助かります」と、ゴールデングラブ賞4度のベテランを称えていた。

【了】

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

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